【カウンセリングの進め方】
カウンセラーは、カウンセリングの中で、こころの問題というのを、どのように見てるのでしょうか。
そして、どんなふうに解決に向かうのでしょうか。
【思考・感情・行動】
私たちは、状況(刺激)に対して、その人特有の「思考・感情・行動」という一連のお決まりパターンを、一人ひとり持っていると言われています。
「思考」は、考えや思い、「感情」は、気持ち、「行動」は、行動そのものだったり、身体に出る反応や症状、態度などのことを指します。
カウンセラーが扱うのは、この「その人特有の、思考・感情・行動」です。
例えば…
過去 現在〈今ここ〉
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原因 〈決断〉 症状〈問題〉
↑ここに焦点
【状況】私は、"人前で話をするときに緊張して上手に話せなくなる"
ということが起きてます。
この事は、不都合なことので、できれば緊張しなくなったらいいなと思っています。
この ”人前で話をするときに緊張する” という状況の時に「考えてること、感じてること、取る行動」という、私のお決まりのパターンがあります。
"人前で話をするときに緊張する時"、どんなこと考えているでしょうか。
【思考】きちんと伝わるように話さなきゃ、失敗しないようにちゃんと話さなきゃ
そんな風に考えて、どんな気持ちになっているでしょうか。
【感情】不安になったり、怖くなる、ドキドキ。
不安や、怖い気持ちがわいてきます。
そうすると、身体はどんな風になったり、どんな行動をするのでしょうか。
【行動】足が震えたり、手に汗をかいたり、頭が真っ白になったり、喉が詰まって声がかすれたり、落ち着いて居られなくて動き回る。
こんな風に、状況(出来事)に対して、人それぞれの「思考・感情・行動」は、ひとまとまりのセットになっています。
この一連の思考・感情・行動のパターンが、今の自分にとって、不都合で心地良くないので、変えたいと思っています。
このパターンが変われば楽になるはず。
カウンセリングでは、この不都合な思考・感情・行動のパターンを変える、ということをやっていきます。
思考・感情・行動のどれかを変えることができれば、このパターンは変わっていきます。
多くの場合、「思考」考え方から変えようとすることが多いです。
【思考】考え方にアプローチ
私「緊張する、どうしよう!」と、誰かに相談すると、
「うまくやろうと思わないでいいよ、いつも通りって思って」これ、考え方です。
「失敗しても気にしないでいいよ、誰にどう思われても気にしない気にしない」これも考え
確かにその通りです。
あるいは【行動】にアプローチ
「経験、経験を積めば何とかなる。」
「まず、やってみよう」
緊張しようが何だろうが、とにかくやってみる。
それも一理あります。
そうやって「できた」というような成功体験を積むことで、不安や怖さが減っていくかもしれません。
このように【考え】や【行動】に焦点を当て、考えと行動を何とかしようという心理療法というのが、日本で今良く知られる心理療法です、すごく効果の高いカウンセリング療法です。
さて、皆さんは経験ありませんか。
考え方を変えようとしたり、行動を変えようとしたりしても、どうしても変わらない、とか、気づいたら元に戻っている、というようなこと。
これらは何が起きているかというと、【感情】が置き去りになっていると考えます。
緊張する時の、”不安”な気持ち、”怖い”気持ちが強すぎる時、考え方を変えようとしても、行動を変えようとしても、この【感情】気持ちがブレーキとして働くのです。
頭では分かってるんだけど、心がついていかない。
行動を変えてみたけど、長続きしない、など。
インナーチェンジングセラピーでは、感情に焦点を当てる「感情処理」というのをメインに、【感情:気持ち】にアプローチしていきます。
どうしようもなく不安だったり怖いという気持ちに気づき、受け止めて、感じて処理していくということを行っていきます。
怖さや、不安な気持ちを、我慢したり抑えるのではなく、感情は感じていくと、怖さや不安な気持ちが減っていき、自然に考え方や行動が変わっていくようになります。
「今、できることをやればいい」「いつも通り、楽しんで話そう」というような考えが、自然に自分の中から湧いてきます。
そして不思議と人前で話す時の緊張が、ゆるまってくることが多いです。
不都合なパターンの変化
【思考】 いつも通りに話そう
【感情】 楽しい!ワクワク
【行動】 表情が柔らかい、声が出やすい
こんな風に、お決まりパターンの「思考・感情・行動」が変えることで、不具合が減り、心地良い時間が増えていく、ということを、カウンセリングで行っていきます。